11月8日の皆既月食は暗い?
11月8日の皆既月食が目前に迫って来た。皆既月食の魅力は言うまでもなく、あの皆既中の赤い満月だ。そこで気になるのが、今回の皆既月食の皆既中の月は、明るいか暗いか、派手か地味かということ。これは大気の汚れ具合で決まるのだが、最近の朝焼けや夕焼けを見れば大まかな予想をすることができる。大気が汚れれば波長の短い青系の光はより強く散乱し、赤系の光が降り注ぐために夕焼けは派手になって、空高くまで赤や桃や紫で染め上げる。
では、最近の夕焼けはどうだろう。季節は晩秋。例年では空気も乾燥し大気中の水蒸気量も少なくなり、空が澄んで控えめな夕焼けとなるのだが、11月2日と4日に撮影した夕焼けを見てみよう。これを見る限り控えめとは言えないやや派手目の夕焼けが南西の空を染めていることがわかる。つまり大気中のチリが増えていることを意味する。
ということは、今回の皆既月食の皆既中の月の赤さは、やや暗めになるだろうと私は考えているのだが、果たしてどうなるだろう。答えは見たものにしかわからない。
どうやら11月8日は晴天に恵まれそうだ。これ以後3年間は好条件の皆既月食は見られないので、しっかり瞼に焼き付けておこう。