去り行く紫金山・アトラス彗星
10月14日に紫金山・アトラス彗星の雄姿を見た後、なかなか天候に恵まれずやきもきしていたが、1週間後の10月21日にやっと再会することができた。ところが1週間もたつとあの雄姿はどこへやら・・・南から流れてくる雲に悩まされながら探してみたものの、街中では肉眼はおろか双眼鏡でもなかなか見つけられない。それでも宙が暗くなるにつれ双眼鏡の視野内になんとか捉えることができた。しかしその姿は見るも無残。4.5等程度まで暗くなっていた。それでも気を取り直して、150mm(フォーサーズなので300mm)で撮影開始。雲の合間の彗星を撮ることができたものの、ここまでしょぼくなるとは・・・
そこで秘密兵器のシースター登場!導入アプリにはちゃんと紫金山・アトラス彗星の情報が自動的にダウンロードされている。これにはびっくり。楽々導入完了すると、撮像開始。ところが1分もたたないうちに雲が流れてくる。ああうっとおしい。それでもかなり高度が低くなったところで、雲に妨害されずになんとか1枚ゲット。さすがに写角が1°程しかないうえコンポジットしてくれるおかげで、まるで大彗星のように写る。いろいろな意味でシースター恐るべし。
山間部に遠征した諸兄が撮影した、市街地での姿とはまるで違う素晴らしい写真に敬服しつつ、久しぶりに現れた肉眼彗星に感動するとともに、百武彗星、ヘール・ボップ彗星、ウエスト彗星、そして生れてはじめて観た彗星のベネット彗星が鮮やかに蘇ってきた。彗星の秘めたパワーにはすごいものがある。