ポン・ブルックス彗星撮影

 今、話題になっているポン・ブルックス彗星を撮影したいとは思っていても、明るさ4等級で西の空低空というわけで、名古屋市の東部に住んでいると、西の空は名古屋の都心の光害で絶望的。かといってなかなか郊外に出かける余裕もなく、地団駄を踏んでいた。

 そんな矢先、渥美半島先端にある伊良湖ホテルの天文台のタカハシTOA150望遠鏡の調整と撮影指導の仕事が舞い込んできた。これはまたとない彗星撮影のチャンスと、あえて確実に晴れる日を選んで伊良湖ホテルに赴いた。

 3月29日は午前中は雨だったが午後からは快晴、まさに彗星撮影日和だ。15時に到着すると休む間もなく点検・調整をして夜を待つ。ところが風もないのに太平洋の波はやたらに高い。そして辺りは波しぶきの影響か黄砂のせいか霞み始める。最微等級は4.5等と透明度が悪い。それでも19時から撮影スタンバイ。自動導入で彗星を難なくとらえる。彗星独特の青緑色が美しい。尾はありそうでなそうな微妙な感じ。TOA150の接眼部にレデューサーを取り付け(f770mm)カメラをセットし、まずはホテルスタッフの方に撮影してもらう。その間高度は見る見るうちに低くなってゆく。撮影を代わってもらった時には、彗星の高度は12°。伊良湖岬とはいっても西の低空にはには西三河や名古屋方面の都会の光芒が広がっている。これでは大して写らないかもと危惧しながら最初で最後のチャンス火と思い

、とにかくISO640、露出30秒でシャッターを切る。液晶モニターで撮影画像確認すると、かすかに尾が写っている。とりあえず6コマ撮影して終了。

 その画像をフォトショップで処理したものが、以下の画像だ。光害と惡透明度の低空での撮影ではあったものの、まあそれなりに撮れたのではないかとは思っているのだが・・・

 

 

 

2024年04月01日