2021年版天文手帳

 2021年版天文手帳の私の担当部分の原稿が今日上がった。もっとも私の執筆部分は大した量ではなく、大半は編集担当の石田智さんが書いているのだが、天文手帳の原稿が終わると今年も無事終わったという気分になる。天文手帳の原稿は1997年から執筆しているが、今年は新型コロナウイルス禍という私の人生の中で初めての出来事、まさに未体験ゾーンだった。過去形になっているが、私としてはそろそろ終息に向かうのでは、というかインフルエンザと同等の扱いになるのではと思っている(希望的観測でもあるが)。
 さて、今年も残りあと4ヶ月。残った主だった天文ショーは、10月6日の火星準大接近と12月14日のふたご座流星群と、12月21日の木星と土星の超大接近ぐらいかな。この超大接近についてちょっと調べてみたところ、前回起こったのは1623年7月17日で、なんと397年ぶりの現象となる。ちなみにこの次は2080年3月15日だ。
 さてさて、せっかく来年の天文手帳を書き終えたばかりなので、鬼に笑われるかもしれないが、来年の天文ショーを少しだけピックアップしておこう。
 日本では日食は見られないが、月食が2回起こる。5月26日の宵の皆既月食、11月19日の宵の皆既月食に近い部分月食だ。11月8日には、9年ぶりに白昼だが金星食が起こる。半月状の金星が月の裏側に隠される。そして12月3日には3年弱ぶりに火星食が起こる。ただしこれも太陽が昇ってからの現象おまけに火星は1.6等と暗いのが惜しい。流星群は、8月のペルセウス座流星群は最高、12月のふたご座流星群もまあまあだ。

2020年08月28日