P950で星空を撮ってみた

 ニコンクールピックスP950実写レポート第3弾は、星空の撮影に挑戦。P950の前身に同じ光学83倍ズームのP900があり、中古価格は5万円前後とP950よりも3万円弱安い。ならP900でもいいじゃないかと思ってしまうが、どうせ高い買い物をするなら、星空も撮りたい。そこでP900とP950のスペックを調べてみると、シャッタースピード範囲が決定的に違うことが判明。P900は1/4000~15秒に対してP950は1/4000~30秒でバルブ(最長60秒)まである。「星空を撮るなら15秒では心もとない60秒は必要でしょ」。3万円の差は大きいが、またEVファインダーの視認性等、細部に改良が施されているので、ここは思い切ってP950に決定。
 さっそく、夕空に並ぶ月と金星を撮影。この手の写真はスマホでも撮れるが、夕焼けの色のノリや、雲の再現性がなかなかいい。ただ拡大してみるとややノイズが多いようにも感じる。
 次は、星空撮影だ。仕事で旭高原元気村に行った折に、カメラ三脚に固定して夏の大三角を撮影。この日は天の川がうっすら見えていた。写真は露出30秒(F3.2、ISO800)だが、天の川が写っているし星像もシャープだ。
 そして超望遠を生かして星雲星団を撮影。さすがに固定では無理なので、とりあえず名古屋の自宅で赤道儀に搭載して、南中しているリング星雲(M57)を2000mmで撮影してみた。露出は30秒(F6.5、ISO1600)。名古屋なので空も良くないし正直あまり期待していなかったが、写真を見てびっくり。「リングがちゃんと写っている!」コンデジ?でここまで移るとは驚きだ。
 というわけで、やや高感度長時間露出では素子が小さいためノイズはやや多めだが、星空撮影にも十分使えることがわかった。しばらくはP950で撮影を楽しめそう。

 

 

        


  


2021年10月01日