好天のふたご座流星群

 ふたご座流星群は毎年12月中旬に巡ってくるが、年によって条件が違う。その大きな要因は月明かりがあるかないかだ。月明かりがあると見える流星の数は減ってしまうからだ。
今年の極大日は、12月14日~15日で、月齢10の月が夜半過ぎまで夜空をこうこうと照らす最悪の条件。ところがふたご座流星群の放射点は冬の星座であるふたご座にあるので、一晩中見ることができる。つまり月が沈む2時以降には最高の条件になるというわけだ。
 というわけで、2時ごろから観測?いや撮影を始めた。もっとも星ナビの原稿を書きながらなので、超手抜き。カメラ3台使って、1台は全天魚眼、2台は28mm広角レンズをセットして、魚眼と広角1台は3時間のタイムラプス撮影。ざっと8秒露出(F3.8ISO800)を480カットといった感じ。残り1台は約30分の比較明合成撮影。あとは、バッテリー切れを心配しながら、原稿を書くのに飽きたらしばらく外に出て星空を眺めるといった感じ。撮影と言っても名古屋の空ではそんなに写るとは思えない。
 結局、空のチラ見で確認できた流星の数は5個。ではカメラには何個写ったか?少しは期待しながら、まずタイムラプス動画をチェック。流星は一瞬なので、動画をよほど注意してみていないと見落としてしまう。何度も再生して結局確実に写っている明るい流星は2個しかない。比較明合成の方はかすかなのも含めて3個。タイムラプスと同一の流星もあるので、写っていたのは4個だった。まあ、3等星までしか見えない空なのだから上出来だろう。
 今年の天文ショーは、一応これで終了。来年は、1月4日深夜のしぶんぎ座流星群からスタートする。

写真は、魚眼レンズで撮影した48カットのうち、2時57分~3時5分の間のコマを比較明合成。

2021年12月17日