星座早見の使い方

●星座早見盤の一般的な使い方
 星座早見盤の使い方は、実に簡単です。星を見たい日の日付と時刻を、上の円盤を回して上の円盤に刻んである時刻目盛と下の円盤の日付目盛とを合わせるだけ。すると楕円形の窓にその時に見えている星空が現れます。
 あとは、南の空を見るときは、早見盤の南と書いてあるところを下にしてもって空にかざし、実際の星空と比べながら星座を探すのです。星座探しに慣れてくれば、この方法でも十分見つけることができますが、初めのうちはなかなかうまくいきません。


●星座早見盤のウソ
 星座早見盤でうまく星座が見つけられない理由のひとつは、南の星座(星図盤の周辺)ほど、星座の形が崩れて実際の星座とは似ても似つかない形になってしまっていることです。
 しかしそれは星座早見盤が悪いのではなく、天球という球に投映された星座を、無理やり平面にしたためなのです。メルカトル図法で描かれた世界地図の南極大陸がしたいっぱいに広がっているのと同じことです。だから一般的な星座早見の使い方の、「日付と時刻を合わせたら、そのまま外へ出てそれを星空にかざして星座を探そう」という方法では、お目当ての星座を探すことは、よほど慣れないとちょっと難しいのです。


●星座が見つけられないワケ
 実際の星空で星座が見つけられないワケは、次の3つです。逆にいうとこの三つをクリアすれば星座は簡単に見つかるのです。
① 星座がいつどこに見えるのかがわからない。
私たちは星座や星を探すとき、無意識のうちに方位と高度で探しています。つまりXとY二つの変数で探しているのです。もしX、Yのどちらかたとえば方位が固定されれば、あとは高度だけで探せばいいので簡単になります。では、方位をどこに固定するか?星はほぼ24時間で天球を1回転するので、必ず南の空を通ります。だから南を向いて待っていれば、星の方からやって来てくれるのです。星が真南の空にやって来ることを南中といいますが、このとき最も高く昇るので、いちばん見つけやすくなります。つまりまずお目当ての星座を決めて(最初は1等星のある星座がいい)、星座早見盤でその星座のなかの一番明るい星が南中する時刻を調べればいいのです。
② 星座の傾きがわからない。
星座は、東の空に昇ったとき、南中したとき、西の空に沈みかけているときでは、星座の傾きが変わってしまいます。一般的な星座の本では、星座が南中したときの姿を描いてあります。なので、南中した星座を探すのが一番わかりやすいということになります。
③ 星座の大きさがわからない。
星座の形は、星座の本を見るとわかりますが、それが実際の夜空でどれぐらいの大きさで見えているかははっきりわかりません。人によって小さく見積もったり大きく見積もったりするわけです。これは、あらかじめ星図を見て、夜空での実際の大きさを事前に把握することでクリアできます。


●じゃんけんものさしを覚えよう
ところで、星の方位・高度や星と星との間隔を測るにはどうしたらいいか。これらは、自分の目と二つの星を結んでできる角度で表すことにしていて、正確には高度測定器や角度測定器を使います。しかしそんなたいそうなことをしなくても、こんな簡単な方法がある。指をげんこつ(グー)にして腕をいっぱい伸ばします。そのとき親指から小指までの幅が約10゜。また、思い切り指を広げたとき(パー)の親指から小指までの幅は約20゜です。図のように腕をいっぱい伸ばしたときに指の形で隠される幅で角度を測ることができる。これを『じゃんけんものさし』と呼んでいます。全部覚える必要はないが、3つか4つ覚えておくと何かと便利。


●星座早見盤の使い方
では、確実に星座を見つけるための星座早見盤活用法を、説明しましょう。
①まず星座早見盤からお目当ての星座を選ぶ。そして選んだ星座の中からいちばん明るい
 星を選ぶ。たとえばさそり座なら1等星のアンタレス。
②星座早見盤を回してアンタレスを子午線に合わせる。日付目盛りから今夜の日付を見つけ、それが指し示している時刻を読み取る。今夜が7月15日なら、20時55分ごろとなる。
④ そしてアンタレスの高度を子午線に付いている高度目盛で読み取る。約30°。
⑤ あとは、読み取った時刻になったら、外に出て真南を向いて、読み取ったアンタレスの高度の30°まで、げんこつを3つ積めばアンタレスは見つかる。アンタレスは赤い星だと知っていれば、色も確認することでより確実性も増します。


●イモヅル式星座探し
さて、お目当ての星が見つかったら、星座早見盤の出番はおしまい。次は星図(季節の星空)を使っての星の配列と距離を調べながら、実際の星空で星座を探します。じゃんけんものさしを使って、ひとつずつ星をたどってゆけば、星座は見つかります。たとえばさそり座の場合は、次の要領です。
アンタレスから西(右)へ、げんこつ1つ分のあたりに、縦に3つの星が親指幅よりほんの少し広い間隔で並んでいるのが見つかります。また、アンタレスから南(下)へげんこつ1つ半、そこから東(左)へげんこつ1つ半の間に、いくつかの星が、釣り針のように並んでいることがわかります。

資料室にある季節の星空星図は、星座早見に比べるとずっと狭い範囲を表しているので、星座の大きさや形は、実際に近い。図の下端に描いてある角度の物差し(20°)を使ってお目当ての星座の大きさを把握してから、星座早見で見つけた明るい星を基準に、まわりの星を結んでゆくと、星座を形作ることができます。

 

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